めちゃくちゃ最近、そのへんに、ちっこいおじいさんと微々たるおばあさんが住んでいました。
ちっこいおじいさんは天保山へしばかりに、微々たるおばあさんはいろはすへつまらないせんたくに行きました。
微々たるおばあさんがいろはすでつまらないせんたくをしていると、ドンブラコ(1dB)、ドンブラコ(1dB)と、矮小な桃が流れてきました。
「おや、これはささやかな嫌がらせになるわ」
微々たるおばあさんは矮小な桃を削り取って、家にちょびっとだけ持ち帰りました。
そして、ちっこいおじいさんと微々たるおばあさんが矮小な桃を食べようと桃の切片を除いてみると、なんと表面にちんけで鄙劣なおと小の#ffdde0ちゃんが滲み出てきました。
「これはきっと、そのへんのヤスデが寄越したにちがいない」
子どものいなかった可能性がわずかながらあるちっこいおじいさんと微々たるおばあさんは、引き出物に新郎新婦の写真が印刷されていた時の気持ちです。
桃の切片から滲み出たおと小の小を、ちっこいおじいさんと微々たるおばあさんはミクロ太郎と名付けました。
ミクロ太郎は申し訳程度に育って、やがてみかんの皮を剥けるくらいの力があるおと小の小になりました。
そしてある日、ミクロ太郎が消え入るような声で言いました。
「ぼく……ミニヶ島(みにがしま)へ行くつもりになって……ほんの少しわるいかもしれない気がする鬼を退治するとまではいかずとも……是正勧告をできればいいなあと思っていますが……どうなるかわかりません」
微々たるおばあさんはミクロ太郎の声を聞き取れず、何もすることが出来ませんでした。
そして三人は、口座残高27円のおかげでささやかにくらしましたとさ。